My precious one 4話
4
次の日、私は頭を抱えていた。
彼は大学生で、19歳だった。
もうすぐ20歳になると言っていたけれど....
「梨紗どうしたの、浮かない顔して。
昨日イケメンくんとデートしたんでしょ?」
『そうなんだけど......』
私は彼のことを話した。
『あーまさかの。まあ言われてみればそうだよね』
『でも梨紗、そんな若い子に
うつつ抜かしてる時間ないじゃん(笑)』
『うう.......』
『理想は年上の、商社マンとか言ってなかったっけ』
『はい......』
『それが19歳の大学生に』
『好きとかそんなんじゃ.....』
『でも嬉しそうだったよー?
まあ久々のデートであんなイケメン相手で
喜ばない人いないか(笑)』
『そうだよ調子乗ってました....』
『まあべつに年齢関係ないっていうなら
私は応援するけどね。楽しかったの?』
『うんとても...』
歳は関係ないかもしれないけど、
永嶋さんは今からどんどん楽しくなっていくのに
そんな彼に私は歳上すぎるし年齢的にも重いんじゃ....
まだ叶ってもないのにどんどん考え事が増す。
そんなことを考えてる私をよそに、携帯が鳴った。
「梨紗さん、お疲れ様です。
今日もあそこで待ってていいですか?」
私は高鳴る胸を押さえられなかった。